時代劇小説『みこもかる』更新中! 大きな目の持ち主で、無類の本好きの女の子、お藤ちゃん。恋愛沙汰に巻き込まれて、商家での下女の働き口を失うという災難に。さてさて、次の新しい奉公先は……
時代劇小説『みこみかる』 三三 井戸(八)
【前回の『みこもかる』は?】八丁堀の池田重太郎宅。昨晩宿直だった息子の深一郎は、昼過ぎに目を覚ます。裏の井戸で顔を洗うが、手拭いを忘れてしまい、袖で拭こうとしたが……其処へ、お藤が来て、手拭いを差し出す。が、深一郎は誤ってお藤の手をギュッと握ってしまい、彼女を驚かせてしまうのだっ...
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【前回の『みこもかる』は?】北町奉行所の定町廻り同心池田重太郎は、下女を紹介するという吉井の話を聞く為に、船宿『土筆』の一室を借りる。さて、その娘。お藤という名の信州女なのだが、恋愛沙汰に巻き込まれて、前の奉公先を辞めざるを得なくなったとかいう訳有りだった。 ...
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【前回の『みこもかる』は?】八丁堀の池田重太郎宅。昨晩宿直だった息子の深一郎は、昼過ぎに目を覚ます。裏の井戸で顔を洗うが、手拭いを忘れてしまい、袖で拭こうとしたが……其処へ、お藤が来て、手拭いを差し出す。が、深一郎は誤ってお藤の手をギュッと握ってしまい、彼女を驚かせてしまうのだっ...
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【前回の『みこもかる』は?】八丁堀の池田重太郎宅。妻のお美代は新しく来た下女のお藤に家の中を案内して回る。離れには亡くなった先代の蔵書が残されているのだが、部屋中本箱だらけで……お藤も面食らったようであった。 二十五 離れ(三) 台所に戻って来ると、 ...
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